一年前、一年後。

さんたな

2014年09月02日 06:44


高校三年生の夏、
中高の六年間走り続けた君は、部活を引退し夏休みに入っていた。

何組ものアーティストが来日するのを横目でみながら、フェスやライブに行きたいのをジッと我慢し、
それこそ文字通り寝る間も惜しんで、テキストにかじりついていた。

確かに私からみたら、君がたてた目標は高かった。
しかし不思議と君には悲壮感はなく、確実に階段を登って数ヶ月後の自分が見えているような気がした。

もちろん私達は応援した。ただ一抹の不安もあった。
振るいにかけられる以上、最悪の場合だってなくはない。

打ちひしがれる自分の息子の姿は見たくはないと思っていた。

今から一年前だった。

続きます。

今年の春、君は自分の力で求めるのを手にした。

受験校全てに合格。
ウン十年前に私を門前払いした学校からは、学費免除の通知をもらったが、そこではないと言いきった。
その君を褒めてやりたいが、認めた私のことも褒めてほしい。

外国語学部英語学科。同系統の学科ではトップクラスの学生。
親としてはブログに書いてしまうほど嬉しい。たいした息子だ。

そして今、二つのサークルで学内外に出来る友人も増え続け、大学生活を満喫している君。
合宿だのコンパだの練習だのフェスだの…。
自宅ではめったに笑顔を見せないのは相変わらずだが、多少は社交的になったのだろう。



久しぶりに君のこんな笑顔を見て見たいものだと思う。

そんな君を見て思う。

一年前とは確実に違う君。間違いなく心身共に成長した君。

そしてあと一年で君は大人になる。社会的にも責任を負う。
留学をしたいと言っていたようだか、その時は日本にいるのだろうか。

近くにいようが遠く離れていようが、
親は親、息子は息子だ。

来年も誕生日にはおめでとうと言おう。
今年は一日遅れてしまったが。



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